Secure Element
#16 カード番号のトークン化②〜Apple Pay(SE)とGoogle Pay(HCE)の違いの話〜
モバイルアプリにおいてNFC決済を行うアプリやデータはSecure Elementという領域に搭載しなければならない
Apple Pay ... SE方式
Appleがソフトウェア・ハードウェア両方を提供しているので端末内にSecure Elementを内蔵している
Google Pay ... HCE方式
GoogleはOS提供者にすぎないためSecure Elementを内蔵できず、クラウド上に配置している
Host Card Emulationという、モバイル端末には最低限の機能のみ配置して決済処理を行う方式
高度なセキュリティが求められるEMV処理は不向きと考えられましたが、トークン化を前提に国際ブランドが容認した
2024-08
デベロッパはまもなく、Secure Elementを使ってアプリ内NFC決済を提供できるようになります
iOS 18.1より、デベロッパはApple PayおよびAppleウォレットとは別に、iPhone上の自社アプリ内で、Secure Elementを使ってNFC非接触決済を提供できる
NFC APIとSE(Secure Element)APIを使って、店内の支払い、車のキー、交通系ICカード、社員証、学生証、ホームキー、ホテルの部屋の鍵、店舗のメンバーズカードやポイントカード、イベントのチケット、および今後サポートされる政府機関発行の身分証明書に、アプリ内の非接触決済を提供できるようになります。
ohbarye.icon 独自に決済機能を提供する際の体験がどうなるのかが識者の論点
GoogleはすでにGoogle Pay APIを公開し、デベロッパがアプリに決済機能を組み込める
ただし標準の決済アプリを置き換える(Google Walletが完全に無効化される)挙動になるため、独自の決済機能提供の体験が良いとはいえない
デフォルトの非接触決済としてApple Walletではなくデベロッパのアプリを選んだときにどうなるか
エクスプレスカード設定(交通系IC)が上書きされないか
不正競争観点で突っ込まれたのでしぶしぶ対応した可能性あり